量子コンピューターでの基本素子QBITを考えるうえで
とても大事な概念となるのがデコヒーレンスです。
日本語で表現すれば「干渉状態の喪失」とでも言えるでしょう。
重ね合わせ状態が外部環境などとのやりとりで壊れていく
姿は自然に思えます。ただし、
可逆な古典理論での枠組みでは説明がつかない現象です。
ニュートン力学では可逆で、現実には不可逆です。
水中のボールが減速していく様子は再現出来ません。
微視的に考えていくと沢山の水分子がボールに弾性衝突を
くりかえす可逆な過程ですが、統計的に考えていく時点で
不可逆な要素が出てきます。
ボールが速度を増すことはあり得ません。
「シュレディンガーの猫」の現代的解釈でもデコヒーレンスは
大きな役割を果たし、干渉喪失の時間が観測時間に対して
非常に短いことから「重ね合わせが成立しない」と示されます。
量子コンピューターでもこの「デコヒーレンス時間」
が大きな役割を果たします。
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