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4/29・ほかほかのパン・メモまとめ

 4/11分)Ⅴ.(好意について)ちょっとした言動の中にちょっとした言い回しの中に

 日常感覚的なレヴェルで自分と同等なものを何か認めるからである。

P14.マッカラーの方程式に現れる定数Cは、全くの偶然だが現代の光速度である。

P23.(マクスウェルの本に出会い)ヘヴィサイトは二度と就職することなく
 ほとんど人付き合いもなく貧困の中で研究に没頭した。

P26.ヘヴィサイトが名付けたコンダクタンス、インダクタンス、インピーダンス
 アドミッタンス、リラクタンス、パーミッティビティー(誘電率)などは
 現代の標準用語となっている。

P30.「S.エリオットの詩をもとにしたミュージカル『キャッツ』には「上れ、上れラッセルホテルを超えて、上れ、上れ、上れヘヴィサイト層まで」という歌がある。

P51.(ノッティングヒルで)マクスウェルは1860年から1866年までこの家に住んだ。
  マクスウェルのもっとも実りある時期で、重要な仕事はここで行われた。電磁気学
  だけでなく、気体分子運動論、三原色の原理、カラー写真の研究もここで
  行われた。

P52.(1861年ファラデーへの手紙で)光の媒質と電磁的媒質は一つである
  と信じる強い理由があると思っています。

P52.独仏の物理学者が抽象的、数学的な体系を作るのに対し、
 英国の物理学者は具体的な模型を使った。

P59.ケンブリッジ、アバーディン、ロンドンを通じて労働者
 の為の講義を退職後の1866年まで熱心に続けた。
 学生よりも労働者に学問への熱意を感じたようである。


4/12分) P59.(マクスウェルは)1867年12月11日付のティト宛の手紙に

 熱力学第二法則のパラドックス「マクスウェルの魔物」
 が現れた。

P59.(マクスウェルは)1871年にケンブリッジに新設された
 実験物理学教授をしぶしぶ引き受け、キャヴェンディッシュ研究所
 を創設し、キャンデビッシュの遺稿を編集するために全精力を傾けた。
 (そして、享年48歳で亡くなった)

P64.1920年に「マクスウェルという人物を知っている人はいないか?」
 という新聞広告が出た。(実際に知っている人が現れたら)⇒
 マリシャルカレッジのマクスウェル宛に配当が届いているが…

P75.(トムソン)1846年に自らが発見したベクトル量の
 時間微分係数を電磁力に加えれば電磁気学は完成していた。
 だが、トムソンは二度とこの論文に戻ることはなかった。
「そのような理論」を発見したのはマクスウェルである。

P89.エネルギー保存則が上手く導けないのである。そこで
 ゲッチチンゲンにやってきたエミー・ネーターに相談した。

P91.(エミーは)「食べないと数学が出来ないでしょう? 」と反論した。

P91.ヴァイルは「エミー・ネータは一塊のパン」のように暖かかった。

4/13分)91.エミー・ネータとほかほかのパン

P106.(スエヴィ族の後裔)ディーゼルに決定的な影響を与えたのは
 カール・リンデの熱力学諸表である。

P107.ディーゼルは1883年からアンモニア・ガスエンジンの研究に没頭した。
 1886年までにゴトリーブ・ダイムラーとカールベンツは
 ガソリンエンジンを改良した。二人ともシューベントである。
 ベンツ社は1883年、ダイムラー社は1890年創立で両社は
 1926年に合弁した。

P107.シュトゥッドガルト駅の屋根にはベンツの商標が高々と掲げられている。

P110.ケルビン卿の助言でスコットランド人はシューベン人に
 契約料を払うことを了承した。

P114.ドイツ語の碑文「貴方の精神は遠く離れた日本で…」 

P121.(ランジュバンの親となる)夫婦は1871年のパリコミューンでは
 第一線にいた。ランジュバンは1872年1月23日に生まれた。
 パリコンミューンの敗北によって両親が打ちひしがれていた時である。
 ランジュバンは「私は1870年の戦いの直後に共和主義者の父と献身的な
 母の間で育った。両親はパリ占領とコミューンの血なまぐさい鎮圧の
 目撃者として語ることによって私の心に暴力への憎しみと
 正義への熱望を植え付けた」と言っている。

P122.(1905年)電子論の過程においてアンペールおよび
 ウェバーの考え方に正確な意味を与え、常磁性と反磁性とに必要な
 全く異なる説明を与える事がいかに可能かを示した。

P126.(恋の物理学者は離婚前?)

P128.ランジュバンの孫ミッシェルとキューリの孫エレーヌは
 物理化学学校の学生時代に出会い結婚した。

P137.ボームはオッペンハイマーに魅了された。

P139.ドブロイはボームに刺激されて昔の研究を再開した。

4/14分)この本のタイトルが暖かいですね。

タイトルの「パン」とはエミー・ネータの
人柄を表していて、その章は「普遍変分問題」
を考えていた女性数学者の物語です。
ネータは「近代数学の母」とも呼ばれて
「食べないと数学が出来ないじゃないの」
なんて語る。暖かい人でした。
「エミー・ネータは一塊のパンのように温かかった。
彼女からは、おおらかな、元気づけるような、
生き生きとした温かさが輝き出ていた。」
【太字部は本文から引用しました。】

このネータを含めて
以下物理学者を紹介しています。
 

【目次】
光の波動方程式を発見‐マッカラー
マクスウェル方程式を評価‐ヘヴィサイド
電磁波生成の考えを生んだ‐フィツジェラルド
電磁気学・統計力学の創設‐マクスウェル
古典物理の最後の伝道者‐ケルヴィン卿
一塊りのパンのように温かい‐エミー・ネーター
貧困からなりあがった‐ディーゼル
マリー・キュリーとの小さな恋‐ランジュヴァン
量子力学の基礎考察:AB効果‐Dボーム
行列力学・不確定性原理確率‐ハイゼンベルク
謙虚な人生‐ヘンリー
4元数を残した酒で終わる人生‐ハミルトン
社会数学を提唱‐コンドルセー
放浪の孤高の天文学者‐ケプラー
コンピューター科学の先駆者‐テューリング
ろうそくの科学でクリスマスレクチャー‐ファラデイ

4/16分)151.ハイゼンベルグは1924年の復活祭休暇にコペンハーゲンの

 ボーアを訪ねた。ボーアは物理を語り合うためにリックサック
 を背負い、22歳のハイゼンベルグを連れてヘルシングエール
 まで往復するハイキングへ出かけた。

P151.(ハイゼンベルグは1925年の)「運動力学及び力学の
 関係式の量子論的再解釈について」が突破口になった。

 その論文を読んだボルンはハイゼンベルグの遷移振幅が
 行列であることに気付いた。ボルンとヨルダンは「量子力学について」
 で座標と運動量の交換関係を与えた。ボルン、ヨルダン、
 ハイゼンベルグの「量子力学についてⅡ」によって行列力学が完成した

P154.ハイゼンベルグはボーアに「核兵器製造は理論上可能である」けれども
 「現実には短期間に実現できない」事を伝え、ドイツが核兵器を開発する
 意思がないことを暗黙のうちに理解させようとしたが、ボーアは前段で動転し
 ハイゼンベルグの意図を受け止められなかった、
 というのがハイゼンベルグの言い分である。
4/17分)164.ヘンリーが強力な電磁石を作ったことはファラデーを刺激した。P165.ヘンリーはその年にニュージャージーカレッジ(プリンストン大学の前身)から教授として招聘された。
P169.ヘンリーは1849年、義務感で(スミソニアンの)所長を引き受けワシントンに移った。
P177.ロイヤル運河を跨ぐようにして作られた橋に 「1843年10月16日、歩いている途中のこの場所でウィリアム・ローゼン・ハミルトン卿は天才のひらめきによって、四元数の席に関する基本公式、i^2=j^2=k^2=ij=jk=ki=-1を発見しこの橋の石に刻んだ」と記された名盤が埋め込まれている。
P180.ハミルトンが「代数学の解放者」と呼ばれているのは積が可換ではない代数を発見したからである。
P183.ハミルトンは(1827年)6月16日にトリニティーの天文学教授に指名された。
P184.ハミルトンは望遠鏡を覗くことは殆どなく数学の研究に没頭した、 P184.翌年発表した「第二論文」で極めて洗練された「正準形式」を作った。また、特性関数を拡張した「主関数」に対する方程式を導いた。(「ハミルトンーヤコビー方程式」)。ヤコビーが1827年の論文で一般的に発展させた。ヤコビーは停留作用の原理を「ハミルトンの原理」と名付けた。この年8/15日にトリニティー図書館ロングルームでナイトに叙せられ1837年には王立アイルランドアカデミー会長に選ばれた。

 4/17分)P218.ケプラーは自然の普遍的合法則性が全くなかった
  時代に生きた。彼一人で誰にも助けられず、ほとんどの
 人に理解されず、惑星の運動とその運動の数学的合法則性
 の経験的研究に10年にわたる骨の折れる厳しい仕事を捧げた。
 (アンシュタイン曰く)

P234(ノクスらは数学者から「ドイツの暗号暗号」を解く
 方法を聞いていた。

P236.(チューリングは42歳で1954年に亡くなったが)
 半同性愛法が撤廃されたのは2002年11月19日のことである。

P239.(漱石のエレファント・アンド・キャッスル)

P243.ファラデーは1812年にハンフリー・ディヴィーの
 最終講義4回を聞くことが出来た。(聴講券をもらう)
 ⇒「僕の仕事は科学史しかない」(と考えた)

P245.ファラデーは失敗を重ねていたが、ヘンリーが強力な電磁石
 を作ったことがきっかけとなった。⇒電磁誘導

p247.(1846年)内気で話下手のホイストンは講義会場に近づくと
 パニック状態になり階段を駆け下りて逃げてしまった。ホイストン
 に代わってその結果を説明したファラデーは「光が電気力戦の振動」
 であるという仮説を付け加えた。1846年にマイケルソンが…

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