先ず、本稿は継続して書き続ける内容にしたいと考えています。
その為の材料だと考えてごらんください。
藤森茂さんの「ロバート・オッペンハイマー」を読み続けています。
弟のフランクが共産党員であること、24歳で結婚していることを
指摘していますが、この家族に関わる信条は後程の兄、
リチャード・オッペンハイマーの人生に暗い影を落とします。
当時の関心を(原子数/陽子数)で表現してみると
(1/0)n + (235/92)U →
(92/36)Kr +(141/56)Ba +3(1/0)n
とあらわされる核分裂反応をいかに起こしていくか考えていくのです。
●1911年のラザフォードによる原子核に対してのα線放射実験は
(4/2)He+(14/7)N→(17/8)O +(1/1)H
●また、1934年のキューリー夫妻の人工放射性元素は
(4/2)He + Al → P
●更にフェルミは中性子線を連続にあてて
60の元素に対する実験で原子核の反応を確かめました。その一つは
(9/4)Be +(4/2)He →(12/6)C +(1/0)n
そして1939年にBohrは2の倍数の原子数と2の倍数の中性子をあてた
実験に有効性を認めます。同年、ジョリオ・キューリは
核分裂に対して特許を習得します。しかし、時代は大戦へと突入するのです。
オッペンハイマーを始めとした物理学者たちは戦争の兵器を研究していくのですが
『強制されて心ならずも軍事研究に携わったと、いま私たちが想像するとすれば、それは間違っている。戦争絶対反対のクェーカー教徒に見られるような倫理的強靭さを彼らに求めるのは見当違いである。物理学者も、なみの「愛国心」によって行動する群衆の一部に過ぎない』と作品中では表現されています。物理学者もまた人であるという立場は心情的にも納得できる表現で、脚色のない理性的な表現でしょう。必要以上にオッペンハイマーを悪者にしないで、また美化しないで作品は人物描写しています。
またハーバード大学、プリンストン大学、シカゴ大学、コーネル大学で
夫々研究が進んでいたようなのでいつか詳細を追いかけたいと思います。
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