昨今の米中関係の悪化が懸念されますが、基本的には中国の軍事侵攻には大きな壁があります。その壁とは台湾海峡なのです。
130から180kに及ぶ台湾海峡は中国軍上陸が上陸作戦を遂行する上で越えられない壁となります。
中国軍の戦力で揚陸艇で大型のものは実際にあ10隻に過ぎず、台湾海峡を越えられるレベルの揚陸艇は20%程度の70艇程度だと思われています。つまり、まず上陸に大きなハードルがあります。また、実際には在日米軍も駆けつけることが予想され、日本における自衛権もあることから中国軍の攻撃が在日米軍基地に及んだ際には日本も攻撃に参加します。在韓米軍も同様です。
諜報活動を含めて中国軍側に味方する勢力はロシア軍と北朝鮮軍で世界第一位の軍事力(米国)と第五の軍事力(日本)対第二の軍事力(ロシア)と第三の軍事力(中国)の対戦になります。この規模で戦争が起これば長期戦は必至となるでしょう。
ウクライナの情勢で圧倒的な戦力差を持つロシア軍がウクライナの制空権を完全掌握できていない点も近代の戦争の難しさを象徴しています。米国、日本が必死になって制空権を制覇しようと空母を台湾海域に展開した時にロシア海軍を味方にしても中国海軍は脆弱です。潜水艦の展開を含めて軍隊の実戦経験や成熟度が大きく異なります。
そうした制約の中で台湾海峡の中国陸軍揚兵は大きなハードルになるのです。奇襲作戦やサイバー攻撃で中国軍が台湾を占領できれば良いのですが、通常のシナリオでは台湾攻略は難しいと言えるでしょう。
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